暗い雰囲気を醸し出す、薄暗い室内。いくつかの投光器の生み出す光の輪
の重なる場所で、一人の少女が苦痛と恥辱に喘いでいる。

 彼女の両手は、胸の高さにある目の前の鉄棒に、革手錠で固定されている
そして背後から男に体を貫かれていた。

 「アグッ・・ン・・ン・・ン・・クウッ・・アウッ・アアァーーッ」

 充血した彼女の乳首と陰核には、それぞれの箇所を締め上げるように釣糸
が結びつけれており、三カ所から伸びる糸の先は、鉄棒の向こう側で一カ所
に縛り付けられている。

 背後からの律動に、彼女の体が揺れる度に、鋭敏な箇所に縛り付けられた
糸が、女の急所を締め上げる。

 「ヒィッ!・いた・・ンアッ・アウッ・アアッ・アアッ・ハウッ!」

 すでに幾度かイかされた彼女の秘裂から、彼女の意志に反した液体が溢れ
ている。

 彼女を背後から責める男の表情には、残虐と好色を成分とする冷たい笑み
に満たされている。

 そして、極上の獲物の中に、今また、歓喜の奔流を解き放った。

 「クハッ・・・・!!!」

 もはや、悲鳴とすら言えぬ一声を上げて男から解放された少女は、目の前
の鉄棒に寄りかかる

 男、谷戸 久一 一尉は満足そうな表情を浮かべていた。鉄棒にしがみつ
いた少女の次の一言を聞くまでは・・・。

       「シンジ・・・

 呟いたのは、栗色の長い髪をした少女。

 名前を惣流・アスカ・ラングレーという。

監禁2〜愛のない世界〜「恥辱」


WRITTEN BY Crazy Diamond 



 
 アスカは鉄棒から腕を解放されて、下着を履かされている。背中で結びつけ
られた3本の糸は、先ほどまでとかわらず、乳首と陰核につながっている。

 乳首からの糸は両肩を、陰核に結びついた糸は股間を通って背中で結びつけ
れれている。この後、更に荒縄で乳房を縛り付け、水責めに入る予定となって
いた。

 谷戸は、部下達の「作業」の様子を眺めながら思考を巡らせている。

 上司の 大門 玲二 一佐は証言を得るためなら、自白剤を使えば良いとの
の考えだ。恐らく、目指しているモノが手に入れば、躊躇無くその手に出るだ
ろう。

 谷戸はそんな「勿体ないコト」をしたくはなかった。折角、これほどイキの
良い獲物を手に入れたのだ。充分に楽しみながら、最終的に屈服させる。自白
剤など使って、廃人同様にされたのでは、たまったものではない。

 大門が目標のモノを手に入れる前に、彼女を屈服させなくてはならない。そ
の筈なのだが、谷戸には、まったく慌てた様子がなかった。

 水責めの準備ができたようだ。乳房の上下を、荒縄で縛られた少女が、目の
前に吊り下げられている。剥き出しの乳房の先端に結びつけられた糸が、肩の
方向に、赤く充血した乳首を吊り上げている。

 ショーツに覆われた箇所にも、同様の糸が結びつけられ、股間の方向に陰核
を引っ張っている筈だった。背中で結ばれている糸を引っ張れば3カ所を同時
に責めることができる。

 「まだ、しゃべる気には・・・なりませんね。」

 問いかけに対し、彼女の瞳が死んでいないことを確認し、心の中で満足そう
に頷きつつも、それを表情に出すことなく無機質に命令する。

 「下ろせ。」

 ガラス張りの水槽の中に少女の体が落とされる。

 「!、・・・・・・・・・・・」

 そのつもりで、覚悟していたアスカは咄嗟に空気をとりこみ、水中で息を堪
える

 「レディーが歯を食いしばっている図は、あまり美しくありませんね。」

 谷戸の言葉に、水槽の上に残っている部下が、鉤爪付きの棒を水中に入れ、
その先端に背中で結ばれた糸を引っかけ、手前に引っ張った。

 ”ガボッ・・・!!”

 大きな気泡が上がると同時に、水槽の中の少女がもがきはじめる。

 もがきはじめてから、3分程を経過したところで、引き上げさせた少女に、
侮蔑の言葉を投げかける。

 「感じてたのだか、苦しがってたのか良く分かりませんでしたよ。」

 「・・・クズ野郎

 アスカの反感の言葉を耳ざとく、聞いて、谷戸の心が喜びに震える。表情に
出ていたかも知れない。

『まったく、これだから、この娘は堪えられん。』

 傍らにいる部下の一人から、ビリヤードのキューのように先の細くなった杖
を受け取ると、その先端を吊り下げられたままのアスカの乳房へと向ける。

 水滴をまとわりつかせた、形の良い乳房を棒の先端で突く。

 「クッ・・・」

 顎を上げ、刺激に耐えるアスカ。だが頂上の最も敏感な部分を、糸で吊り上
げられているため、感じてしまうのを堪えることができない。

 「おや、どうしました?ここを、こんなにさせてしまって・・・。」

 背後から、部下の男に糸を引かせつつ、谷戸は充血しきった乳首を先端で突
きあげる。

 「ヒアッ・・・クゥッ!」

 吊り上げられたまま、身体をのけぞらせるアスカ。谷戸は嗜虐心に満ちた視
線をアスカの股間に向ける。
 
 水をたっぷりと吸い込んで、透けた下着を通して、彼女の髪と同じ色をした
ものや、秘裂、そして糸を結びつけられた陰核までが浮かびあがっている。

 太股を伝う流れの中には、水とは異なるものも含まれているようだ。

 谷戸は、糸が結びつけられている、その部分へと狙いを定めて突き上げた。

 「ヒンッ!」

 何とも、情けない声を上げて、ずぶ濡れの肢体が激しく跳ねる。

   谷戸は、その反応が気に入ったかのように、続けて二度、三度とその箇所を
 突き続ける

 「クゥッ!・・・・アッ!・・・イヤッ!」

 ”ビクッ、ビクッ”と体を震わせる、アスカの反応を楽しむと、今度は棒の
先端をその下の割れ目へと向ける。

 「やめて・・・

 それは彼女の意志に反して漏れた、か弱い少女としての本音だったかも知れ
ない。谷戸はやや意外に思いつつも問い返さざるを得ない。

 「話していただけるのですか?」

 それに対し、アスカは沈黙をもって答える。それは、一瞬とはいえ、弱さを
見せてしまったことを恥じるような態度だった。

 谷戸は納得したように頷くと、棒の先端を膣の中へと突き刺した。

「!!!」

 歯を食いしばって堪えるアスカだが、苦しくないはずがないのだ。棒の先端
は結びつけられた糸をも併せて押し込んだため、秘裂に糸が食い込むばかりで
なく、乳首と陰核も強く引っ張られる。おまけに棒の先端は膣壁を突っつくの
だ。

 谷戸は膣壁から、最奥へ向けて、棒の先端を更に押し込む。

 「クッ・・アアッ」

 流石に耐えられずに、アスカが声を漏らす。

 谷戸としても、ここで彼女の肉体を壊すつもりはなかった。彼女には、まだ
これから、上手く行けば一生、自分のオモチャになって貰わねばならないのだ
谷戸は棒を抜くと再び水槽へ彼女を下ろすように指示を出す。

 ”バシャッ”と派手に水しぶきを上げて、少女の肢体が水槽の中に落とされ
る。今度は息を吸う余裕はなかった筈だ。案の定、アスカははやくも苦しそう
な様子を見せる。

 その様子を見ながら、谷戸は思考を巡らす。

 大門は改めて「彼」を狙いに行くだろう。今、作戦部の手にある「彼」だが
正面切っての争いならともかく、この種の隠密工作において自分達に敵対でき
る相手は、この国にいない。

 「彼」が大門の手に落ちれば、「自首」を「彼」が望んでいる以上、大門は
自らの望みを容易に叶えることになるだろう。そうなれば、目の前の少女は薬
で証言を強要された上、作戦部を宥めるために、引き渡される可能性がある。

 そうはさせない。この最高の獲物を手放すつもりなど、谷戸にはなかった。
自分達だって諜報部だ。作戦部のボケどもが「彼」を守れるとは思えない。そ
れなら一層のこと・・・谷戸は自らの欲望を達成する上で、手数を惜しむつも
りは、まったくなかった。

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 そこは正式には戦自の施設ではない。今回の件のために民間の工場を徴発し
たものだ。

 その中央には、一人の少年が吊されており、2人の男が彼から「真実」を聞
き出す役割を負って彼の傍らに立っていた。

 シンジの姿はアスカ以上に酷いものだった。背中は鞭で打たれて皮膚が裂け
足には鉄球が吊されている。

 「いい加減に認めろよ。お前じゃないんだろ、『アレ』のパイロットはよ」

 ヤニ臭い息を吐きかけながら、男が問いかける。すでに何十回と同じ問いを
重ねられた。そして、それに対する答えも繰り返される。

 「僕・が・パイロット・・です

 男が半ばうんざりした表情で言葉を続ける。

 「いいか、お前が『アレのパイロットだ』という以上、俺達としてもこん
  なつまらんことを続けにゃならんのだ。あの娘はお前を見捨てたんだよ。
  頑張っても馬鹿みたいだろ?言っちまえよ。あの娘と別れたのは何処だ?
  『アレ』に乗っていたのはあの娘なんだろ?」

 「僕が・・あ・あれのパイロット・・です」

 シンジは彼らに捕らえられて以来、頑なに同じ言葉を繰り返すだけで、如何
なる誘導にも引っかからなかった。しかし、彼があの少女をかばっているのは
彼らにすれば明白だった。

 やおら、もう一人の男が声をかける。

 「坊や、いい加減に楽になろうぜ。俺達だって坊やをやるより、あの娘の相
  手の方が良いんだから」

 アスカに対する下卑た欲望を隠そうともしない、発言にシンジは沈黙をもっ
て応える。そして弱り切った体の何処にこれだけの気力を持っているかと思わ
れる程の、敵意の光を瞳の奥に閃かせる。

 その光は男達に確信と同時に怯みを覚えさせるのに充分だった。

 男の一人が手にしていたタバコを押しつける。

 「グウッ!」

 すでに、いくつもの火傷の痕のある胸に、新たな一つが加わった。

 ”気に食わないガキ”に対し、もう一人の男が鞭を取りに戻る。その耳に、
”ドサッ”という音が入る。

 『おいおい、また釣り下げるのは面倒なんだぜ。ケリを入れるのは後にし
  て欲しいな。』

 男が苦言を呈しようと振り向いた時・・・倒れているのが、相棒であるのを
彼は知った。

 『?!』

 シンジはまだ、吊り下げられたままだ。そして次の瞬間には、男も鞭を手に
したまま床に這っていた。倒れた男の耳孔から真っ赤なものが流れている


 「・・・行こうか・・・」


 戒めから、解放されたシンジは、その男達に訝しげな視線を向けた。

 彼らがある種の「プロ」であることは疑いようがない。だが、シンジが警戒
したのは彼らに、今、床に死体となって転がっている男達と同じ雰囲気を嗅ぎ
とったからだ。

 シンジの様子を興味無げに見ていた男は、彼を連れ出すのに力を用いること
はなかった。

 「セカンド・チルドレン、惣流・アスカ・ラングレーは既に捕らえられて
  いる」

 数分後、工場の中には2つの死体だけを残し、人の姿は消えていた。

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 アスカは、二人の男に両脇から抱え込まれて、部屋の隅に置かれている「ソ
レ」の前に立たされた

 乳房を挟むような形で巻かれた上半身の荒縄は、そのままに、下半身には先
程までの水責めの余韻で肌にはりついたショーツのみとなっている。

 背中で結ばれていた糸は切れていたが、その先端は乳首と陰核に結びついた
ままだ。

 「ソレ」は馬を模したものだった。長首と鞍を置かれた胴までが、ほぼ忠実
に模してあり、4本の脚の替わりに、2本のシャフトによって床に支えられて
いる

 遊戯施設にあったものを、谷戸が自分の趣味のために徴発して、この部屋に
備えつけたものだ。

 アスカの両腕に手枷がはめられ、巻き取り器によって吊り上げられた体が、
「ソレ」の背中へと彼女を運ぶ。

 下から見上げたときには、はっきりしなかった鞍の様子がアスカの目に入る
鞍壺には長大な性具が生け贄を待ちわびるようにそそり立っていた。

 「・・・・・!」

 拒絶の意志を示す瞳。唇はもはや言葉を出せないかのように、半開きのまま
 下ろされてきた少女のショーツの裾を部下の一人が脇に寄せる。そして所定
の位置に彼女の膣口を導くと、もう一人に合図した。

 「ヒギィィーーッ!痛いっ!だめぇぇぇーーーっ!やめてぇぇーーっ!」

 巻き取り器が緩められ、長大な性具が、アスカの秘裂を引き裂くようにして
刺しこまれる。

 衝撃に突っ張る脚を、男が抱え足首を鐙(あぶみ)へ固定する。

 「ングーーッ!ククッ・・ンアッ・・ンアッ・・アアァァァッ・・・」

   華奢な肢体が完全に下ろされ、性具が蜜壺に収まる。

 「アウッ・・・アウッ・・・」

 口の端から涎を垂らしながら、苦痛を訴えるアスカの両手が手綱に縛り付け
られた。

 「どうですか?アスカ君、しゃべる気になりましたか?」

 谷戸が返答が来ないのを承知しながら、白々しく尋ねる。予想通り、アスカ
は何も答えない。今は、答えられないのかも知れないが、谷戸にとってはどち
らでも良かった。

 これは、彼にとって、オードブルに過ぎない。この程度のことで、彼女がこ
こまで守り通したものを捨てるとは思えないし、第一、そうなっては困るのだ
彼女にはその鉄の意思を砕くための素晴らしい「プレゼント」を用意してある
もっとも、その渡し方には工夫が必要だが・・・。

 「並足・・・」

 谷戸の言葉と同時に鞍の上にアスカを”串刺し”にしたまま、それは動き始
めた。

 「ウッ・アアァァァーーッ!」

 脚を固定され、体内で繋がった部分から、動きによる振動が伝わる。

 「アッ・アッ・アアァァーーッ!」

 必死にリズムを合わせ、体内に刺し込まれた凶器の痛みを和らげようとする
アスカ。だが、手足の自由がないため、まるで抉られるような、その感触から
容易に逃れることはできない。

 「アスカ君、答えた方が君のためだよ。」

 谷戸が心にもない台詞を吐く。彼にとって、この儀式は待ち望んでいる報告
が手に入るまでの暇つぶしでしかないのだ。

 案の定、彼女は自分の方を見向きもしない。涙を流し、涎を垂らしながらも
決して彼に視線を映そうとはしないのだ。

 「速足」

 「ヒグッ!!」

 やっとのことで、調子を合わせていた、ソレの動きが軽快なトロットのリズ
ムに変わり、アスカの目の前の光景も変わる。

 手綱に結びつけられている両腕で、そのまま長首を抱え込む。連結部では長
大な凶器が、半ば抜けかかっては、再び押し込まれる。

 「イッ・・イッ・・ヒウッ・・アアッ・・・・」

 「アスカ君、君がアレのパイロットだと言い張るのなら、この程度のことで
  音を上げないで欲しいのだがね・・・」

 谷戸は酷薄な台詞とともに、手にした乗馬鞭の先端で、勃起したままの乳首
を突っつく。

 「クッ・・!」

 糸で絞り上げられた先端から、弾くように鞭を放し、谷戸はその鞭を大きく
振り上げる。

 「起きたまえ!」

 容赦なく振り下ろされた乗馬鞭が、彼女の背中に叩きつけられる

 「痛ッ!」

 僅かにのけぞる背中、脇にいる部下の目から見ても、アスカが起きあがると
は思えなかった。

 「起きあがれぬなら、それは『君がパイロットではない』ことの証拠とさせ
  てもらうぞ!」

 再び、振り下ろされた鞭よりも、その言葉によって、アスカは上体を起こし
た。秘所を抉る凶器の動きに自らの重さが加わり、意識そのものが飛びかける
しかし、ここで倒れてはならない。自分がパイロットであることを、この悪魔
達に証明するのだ。それが、少年に対するアスカの謝罪。例え、彼がそれを望
まなくても・・・。

 谷戸は彼女の中にある矜持を打ち砕きたかった。部下に向かって更に過酷な
命令を出す

 「駆足」

 「ヒィッヤァァーーッッ!」

 ギャッロプへも移行で、固定されている彼女の、正確に言えばその腰が大き
く浮き上がり、膣口から出る寸前まで引き戻された剛直が、一気に最奥までね
じ込まれる

 「ウアッ・・アッ・・アアァァァッ・・・・や、イヤァァァーーッ!ヒャッ
  アアァァァーーーッ!!!」

 目が大きく開くのと反対に、瞳が収縮する。腕が手綱から逃れて、腰を支え
ようと懸命にもがく。

 鞍の上ではねるように動くしなやかな肢体、秘裂が裂傷を起こしたのか、赤
いものも、弾け飛んでいる。それでもアスカは倒れることなく懸命に体を支え
ていた。

 狂気に犯されたような谷戸の鞭が翻る。乳房に、背中に、下腹に・そしてそ
の先端が、故意か、偶然か激しく上下動する少女の陰核に叩きつけられる。

 「ヒウッ!!!」

 声というより風を切るような音を残して、アスカは失神した。拘束されてい
足首が激しい上下動により、ふりほどかれたため、伸び上がった瞬間に膣口か
ら性具が外れる。上体が、力を失い、長首にしがみつくように倒れかかる。上
下動が止まり、部下の二人がその体を支えようとしたとき、鞍の上からアンモ
ニア臭を伴う液体が広がった。

 「失神して、失禁か。」

 谷戸は鼻先で嘲笑うように、その実、満足感に溢れながら、部下達にそのま
まにしておくように命令した。「彼」に見せるには、なかなか好ましい格好だ
と思った。

 その時、備え付けのインターコムが響いた。

 待ちかねていた報告か、と受話器をとった、彼の耳に部下の声が入る。どう
やら別件のようだ。

 「大門一佐がお見えです。」

 部下への返答より先に、慌ただしく本人が入ってきた。

 「相変わらずだな。」

 部屋の隅の少女の様子を一瞥して、大門が谷戸に視線を向けた。別に驚いて
はいない。この男に任せたときから、この程度のことは覚悟していた。

 それを、承知しているので、谷戸も何も答えない。不敬なことだが、セカン
ドチルドレン捕獲の功績が彼にはあるのだ。今回、大門が訪ねてきた要件も勘
づいているので大いに強きだった。

 「馬鹿どもが、逃がしてしまった。」

 「改めて、捕獲することが任務ですな?」

 「そうだ。」

 「報酬として、こちらの娘はいただけますか?」

 大門は一瞬、躊躇したが、谷戸の希望を叶えた方が遥かにメリットは大きい
のだ。彼の望みなど、仕事をしてくれれば安いものだった。

 「良いだろう。」

 「では早速、部下を手配しましょう。」

 「お前自身が、いくのではないのか?」

 「結果が出せれば充分でありましょう?3日後でしたでしょうか?」

 「明日までに済ませろ。」

 「かしこまりました。」

 谷戸の返答に一瞬、疑惑に近い印象を大門は受けたが、巨大なメリットに鑑
みて彼の志気を削ぐことのマイナス面を考えたようだ。

 「では、報告を待つ。」

 と、言い残すと部屋を後にした。

 「まあ、上官への忠誠も悪くはないわな。」

 忠誠心の欠片もないような台詞を嘯きつつ、彼は先のことを考える。

   どの道「彼」を大門の手に渡すことになるだろう。問題はそれを如何に「彼
女」に対して隠し続けるかだ。

 思考を巡らす谷戸の元に、部下から待望の知らせが入る。

 「分かった。良くやった。搬入ルートには注意しろ。」

 谷戸はいよいよ、本日のメインデイッシュの準備に入ることにする。明日以
降のことは料理の後に考えることにすれば良いことだ、と思い定めたようだ。

 鞍の上で、ぐったりとしているアスカのところへ行くと、手に取った乗馬鞭
で乳房を突っつきながら命令する。

 「起きたまえ、アスカ君。」

 アスカは起きる様子がない。胸の動きを見れば死んでいないことは明らかだ

 谷戸は鞭を振り上げると、背中に向かって振り下ろす。

 ”ビクッ”と本能のように反応するが起きあがっては来ない。

 「まあ、良い・・・。」

 谷戸は、モノが届くのを待つことにしたようだ。

 そして、ソレはやってきた。

 規程のパターンのノック。

 「入りたまえ。」

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 シンジは彼らの言うがままに、ここへ連れられてきた。ただアスカを救いた
い一心で。
 
 通路の突き当たりの扉ではなく、中途の壁のところで、彼を連れてきた男達
が立ち止まると、壁を叩いた。

「入りたまえ」

 内部からの呼びかけと同時に目の前の壁がスライドする。両脇の男に促され
るままに、シンジがその中へ入ると背後で壁が閉じた。

 一瞬、暗闇に満たされた室内に圧倒されるが、わずかながら光源も存在する
ようだ。そして、スポットライトに灯が入り、その光が照らし出す先に、シン
ジは見た。自分が探していた少女の姿を。

 「アスカ!!!」


 鞭の一撃にも、すでに反応しきれない程、くたびれた体に、この部屋に来て
以来、最大の衝撃をもたらす言葉が浴びせられた。

 それは、心から待ち望んでいた声。だけれども、ここで聞くことは、絶対に
避けなければならない声。

 自らの体にライトの光を浴びながら、アスカはその相手にもライトの光が当
たっているのに気づいた。

 そして、彼女の瞳はその少年の姿を捉えた。その少年、碇シンジの姿を。





 監禁2〜愛のない世界〜「恥辱」 FIN.