『ヘブンナイト』
少年達は笑っていた。
その笑い顔に男達は、自分達が小馬鹿にされているという事を理解し奇声をあげる。
都心の裏通り、どう見ても少年達の年齢から考えてはうろつける場所ではないはずだ。
「ケンちゃん、次はこいつらでいいんじゃない。」
少年達の一人が笑いながら言った。
「てめぇ!!」
「ガキが生いってんじゃね――よ!」
男達の数は5人、姿から見て一目でわかる、いわゆる不良だ。
それに対しカジュアルな服を来た3人の少年達はどう見ても小学生の高学年といったところ。
「そうだね・・・。」
ケンちゃんと呼ばれた少年は、一歩不良達のほうに歩み寄る。
「こういう、群れでなす害虫みたいな奴等、どうなっても誰も困らないしね。」
ケンのその言葉で不良の一人が動き出す。
「ガ・・ガキがぁ−!」
大声をあげてその不良はケンの胸ぐらを掴み持ち上げる。
ケンは、そのまま宙に浮いてしまう。
その光景をみて他の不良達が笑い出す。
「やっぱり、ガキはガキだ!」
不良のその声と同時に、ケンは右手を上げた。
「おいで・・・デュラハーン!」
「あっ!?。」
ケンを持ち上げている不良が間の抜けた声をあげた。
と、その時その不良の身体が後方に吹っ飛んだ。
ケンは、吹っ飛ぶ瞬間、足で不良の肩に蹴りをいれ不良から離れ華麗にその場に着地する。
吹っ飛んだ不良は恐らくアスファルトの壁に激突した際にアバラを痛めたのか激痛に叫び声をあげる。
「なっ!?」
他の不良等は目を見開いた。 ケンの後方にはいつのまにか黒い甲冑に身を纏った騎士が出現していたのだ。
「さて・・・害虫駆除の始まりだよ。」
ケンは冷たく言い放った。
葉山勇作は、その日珍しく一時間目の授業をさぼっていた。
今、現在、勇作は学校の屋上でそこからの風景を半眼で眺めている。
(たいくつだなぁ・・・。)
心地のよい風が吹いた。
もう春が近づいているのだろう。
「ふぅ・・・。」
(ったく何が高校受験だよ・・・結局いい大学いきゃぁいいんだろ・・・高校なんてどこだっていいじゃねえか・・。)
勇作は上空に目を向けた。
(つまんねーな・・・。)
と、その時勇作は後方に誰かの気配を察知し振り替えった。
「!?」
勇作は声にならない悲鳴をあげて一歩あとずさった。
そこには黒のスーツに身を包みシルクハットをかぶっている男が佇んでいたのだ。
シルクハットを深くかぶっているせいで顔の半分が隠れて相手の顔は確認できないが勇作は背丈とがっしりとした体格から男と判別したようだ。
「あの・・・」
「葉山勇作さんですね。」
男は勇作の言葉を無視して言った。
それにカチンときたのか勇作の表情が変わる。
「あんたなぁ!!」
「葉山勇作さんですね!」
男はまたもや無視をし今度は語尾を強めて言った。
勇作は、こちらが頷かないかぎりこの男は永遠に繰り返してくるだろうと思い
「そうだけど・・・。」
とやや不機嫌そうに答えた。
男は、それを聞いて口元を歪める。
「おめでとうございます。」
「はっ・・・。」
「アナタは、4人目に選ばれたのです。」
勇作はわけがわからなかった。
(ドッキリか・・・それとも気狂い・・ああ、もう春近いからなぁ。)
「あの・・・俺、授業あるんで失礼します。」
勇作はそう言うとまっすぐ屋上の出入り口に早足で向かった。
が、次の瞬間、勇作の目の前に後ろにいるはずの男が現われる。
「なっ・・・!。」
勇作は驚愕の表情で後方を振り返った。
(いない・・・って、おい・・・なんなんだ、最近の気狂いは、瞬間移動ができるのか。)
勇作は再び目の前の男の方に振り返る。
男は右手を勇作にかざした。
「な・・なにを・・。」
男の右手が赤く光りはじめた
そして、その光力が強くなるにつれ勇作は恐怖のリミッタ−が上昇していくのを感じた。
「受け取りなさい「力」を・・・。」
男のその言葉とともに赤い光は男の右手から勇作の身体に移った。
勇作は、その日初めて大声で悲鳴をあげた。
to be continued
くぅ・・文章を書くのは難しい・・。
ですが、がんばって書いていこうと思います。