『ガンファイター・ジーナ』



WRITTEN BY へいはち








「だめだよ……もう、出ちゃうよ」

森の奥に止められたホバーカーのシートで、ふたつの人影が動いていた。

片方は十六、七歳の少年。
もう片方は、それよりもひとつかふたつ年下に見える少女だった。
子馬の尾のように結んだ栗色の髪が、少年の股間で上下に揺れ動いている。

少女はその唇に収めたものをぎこちなくしごいていた。
あどけない顔がほんのりと染まり、未発達な性感の高まりをしめしている。
開かれたブラウスに差しこまれた少年の手は、控え目に膨らんだ乳房をまさぐっていた。
立ちあがった乳首が荒々しい動きによって左右に引きたおされたび、胸の先から甘い官能が広がってゆく。

少女は戸惑うように、腰をもじつかせていた。
ショーツに包まれた少女の股間で、じゅんと新たな体液が分泌されてゆく。 それはすぐ、木綿の布地に吸いこまれていった。
いつしか少女は、唇に加える力を強めていた。
前後に動くだけの単調な動作だが、それは確実に少年の官能を高めてゆく。

「ジーナ……。僕…も、もう――」

少年は乳房を掴んだ。
もう片方の手は、少女の頭を股間に押さえつけている。
反射的にのけぞった背筋が、バックレストを叩いた。
噴き上がった精液が、少女の喉を撃つ。
細めのペニスから迸る生暖かい粘液を、ジーナは喉の奥で受けとめた。
精液は繰りかえし打ちつけ、彼女はそのたびにむせかえりそうになった。
粘りのある若い精液は苦く、飲み下すときには喉にからんだ。

「ジーナ……」

少女よりもふたつ年上の少年――ネルソンは、自分の放ったものを飲み下したジーナを、感激した瞳で見つめた。
この開拓地でいちばんの快活な少女は、唇の端に白い滴をつけたまま、日に焼けた顔をほころばせている。

「ね……あたしもう、たいじょうぶだと思う。来て……すぐ」

ホバーカーの狭いシートの上で、ジーナは少年に体重を預けた。
恋人の足の上で体を丸め、湿って重くなったショーツを脱ぎ捨てる。
いつもならすぐに果ててしまう少年も、今日は長く持つに違いない。
初めて体を重ねてからこれで数回目の行為になるが、ジーナはいまだにエクスタシーというものを知らなかった。
相談を持ちかけた女性が教えてくれたのが、いちど抜いておくというこの方法だったのだ。

「入れるよ……」

お互いに向かいあった格好で、ふたりは腰を合わせていった。
少年の細身だが固く屹立したペニスを受け入れる期待に胸が高まる。
ジーナは目を閉じた。
そして次の瞬間、寸前に見た光景に慌てて目を見開いた。

「ネル! 空が――! 空が赤いわ!」

西の空――ちょうどジーナたちの住む集落があるあたりの空が、赤く染まっていた。

「も……燃えてるのか! 家が!?」

浅く結合していたふたりは、跳ねるようにしてシートについた。
ホバーカーのハイドロ・エンジンの音が、夜の静けさを破って響いた。





ジーナは大人たちの心配が現実になったことを知った。
森を抜けきる前にホバーを止めたふたりは、木立の間に身を隠し、 息を詰めて家々の様子を見つめていた。
燃えあがる家に照らされて、武装したホバーカーが何台か止まっているのが見える。
姿は見えないが、エアバイクの甲高いタービン音も聞こえてくる。

野盗たちが出没して開拓者の村落を襲っているという話は聞いていたが、 まさかそれが自分たちの身に降りかかってくるとは思わなかった。
だが、いま起こっていることはまぎれもない現実だった。

「あっ……!」

エアバイクが誰かを追いかけていた。
隣に住んでいたミスター・ブレナンだと気づいて、ジーナは短く息を呑んだ。
彼は何台かのエアバイクに走れなくなるまで追い回され、無残にも跳ね飛ばされた。
地面に倒れたきり、ぴくりとも動かなくなる。

「逃げよう、ジーナ」

ネルソンが言った。
助けに行くという考えは浮かばず、ジーナは恋人の手をただ握りしめた。
指の関節が白くなるほど力のはいったふたりの手は、なかなか外れなかった。
ふたりがホバーカーのところまで戻った時、エアバイクの甲高いタービン音が急に近づいてきた。

「ヒャハハーッ! こっちにもいるぜェ!」

見つかった!

ふたりは蒼白な顔でホバーカーに乗り込んだが、もはや遅すぎることは明らかだった。





草の上に倒れていることに、ジーナはとつぜん気がついた。
身を起こそうとすると、全身の骨格が軋みをあげる。
痛みが引き金になり、ゆるやかに記憶がもどりはじめた。

数台のエアバイクに追いかけられ、森の中を猛スピードで逃走し、立ち木を避けきれず接触してしまったこと――。

ホバーカーは近くでひっくり返っていた。
そして、すこし離れたところには少年が倒れている。

「ネル……!」

彼の足は腿の途中から不自然に折れ曲がっていた。口からも血を吐いている。
ジーナの呼びかけに気づいた様子もない。

「ネル!」

懸命に立ち上がって少年に駆け寄ろうとしたジーナの前に、エアバイクが割って入った。

「なんだ、女かと思ったらまだガキじゃねぇか……」

エアバイクから降りた四人の男たちは、不満気な表情を浮かべながらジーナを取り巻いた。

「まあいい。他の女は兄貴たちが取っちまったからな、これで我慢するとしようぜ」

男たちのひとりが、薄ら笑いを浮かべながらそう言った。

「お願い! ネルを助けて! 手当すればまだ助かるかも……」

野盗に通じるはずもないと知りながら、それでもジーナは言わずにはいられなかった。
男たちはたったいま気がついたかのように、倒れている少年に目を向けた。

「ああ。手当すれば、助かるかもな……」

「それじゃ……!」

ジーナの瞳に一瞬浮かんだ希望は、男たちの冷たい視線によってすぐにかき消された。

男たちは無言でジーナに迫ると、力まかせにブラウスを引き裂いた。
小ぶりな乳房が夜気にさらされる。
鳥肌の浮かぶ小さな膨らみは男たちの太い指によって掴まれ、痛いほど揉みたてられた。
ジーナは抵抗しなかった。
逃げることは不可能だろう。
それに少年を置き去りにして逃げることなどできはしない。

「こんな森の中で、ふたりっきりで何してたんだ?」

口を吸いながら、男は訊いてきた。
後ろに回った男がスカートをまくり上げている。
少年との行為ですでに湿っている下着の上から、ジーナの秘部を荒っぽくさすりあげる。

「こいつ、ガキの癖にもうべっちょりだ! お楽しみの最中だったんだぜ。あっちのガキとよ!」

その通りだった。
ジーナは濡れた股間を野盗たちにみせる自分に恥じ、少年との幸せな時間に乱入してきた男たちを憎んだ。
ジーナの胸に顔をうずめた男が、小さな乳首を吸い立てた。
否定しきれない快感がその身に走り、ジーナは少年への後ろめたさを覚えた。

「へへっ、途中でやめたまんまじゃ可哀想だ。あんなガキの唐辛子みたいなんじゃねぇ。オレでっかいのをぶち込んでやるぜ」

ジーナは地面に突き倒された。
ベルトを外すカチャカチャという金属音が聞こえ、スカートがまくり上げられる。

「まだチョボチョボとしか生えてねえな」

引き下ろしたショーツを片足に残したまま、男は待ちきれないとばかりに大きなペニスを秘唇に押しあててきた。
少年の細いペニスしか知らないジーナの膣を、標準よりひと回りは大きな男のモノが強引に押し広げてゆく。

「こりゃあ、きついぜ……」

力まかせにこわばりを押し入ってくる。
体を引き裂かれるような感覚に、ジーナは呻いた。
少年のものとは比べものにならない充溢感だ。
男のものはすぐにジーナの奥深くまで到達した。それでも根元にはまだ、ひと回りほどの余裕が残されている。

「なんだよ、狭いな」

男は奥行きを確かめるように何度か腰を送った。
奥を突かれて呻いた口元に、異臭を放つ肉棒が突きつけられる。

「口がお留守だぜ」

何日も洗っていないかのような強烈な臭気を放つ男根が、唇を割ってねじこまれてきた。
四つん這いの格好で背後から貫かれるだけでなく、口まで汚されるのだ。
ジーナが恥垢にまみれたペニスをためらいがちに口に含むと、男は喉の奥まで容赦なく突きこんできた。

「歯ぁ立てみろ、舌ぁ引っこ抜いて、てめえのマンコに詰めこんでやるからな」

ジーナは涙を流してうなずいた。必死に嘔吐感をこらえようとする。

「俺たちも頼むぜ……」

残りのふたりが、ジーナの両手に肉棒を握らせてきた。

ジーナは手で体を支えることも許されぬまま、男たちに奉仕を続けた。
背後で腰を振る男は、自分のモノがすべて収まらない不満をぶつけるように、ジーナの奥を激しく突きまくった。
骨盤がみしみしと悲鳴をあげ、鉄の硬度をもつこわばりが子宮の入り口をえぐる。
ジーナは身体を壊さるのではないかという恐怖に、口内と両手に握らされた男たちの性器にすがりついた。

四人の男たちの八本の腕が、ジーナの体を這いまわる。
右の乳房は力まかせに掴まれ、太い指に握り潰されていた。別の指が左の乳首を捻りあげている。
開ききった膣口をグロテスクな肉棒が出入りする下で、充血して突き出た肉の突起が摘ままれ、指の腹で押し潰される。
男の動きが急に激しくなった。
筋肉の浮きあがった逞しい腰が、繰りかえしジーナに打ちつけられる。

「おっ、おっ……! うぉっ……!」

腰が引きつけられた。
ジーナの浅い膣に、男の節くれだったこわばりが無理やり捩じこまれてくる。

男は根元まで押しこみ、背筋を反らせて呻いた。
ドッと、ジーナの子宮口を精液が叩く。

射精しながらも、男は両腕で掴んだジーナの腰を縦横に動かした。 膣でしごきあげるようにして、何度も精を絞りだす。
とめどなく続けられる射精を身体の奥深いところで感じ取り、ジーナの頭は霞がかかったようにぼうっとなった。
ジーナの口の中で、もう一本の肉棒がぐっと膨れあがる。
ぶしゅっと口内に弾けた濁液を、ジーナは自然のうちに飲み干してしまっていた。

「……ガキのくせに、いい身体してやがるぜ」

ジーナの膣を押し広げていたこわばりが、抜き去られてしまう。
口を汚していた男も、心置きなく放出を終えるとすぐに出ていった。
ジーナの感じた失望は、すぐに別のペニスによって満たされた。
手で奉仕させられていた男のひとりが、後ろに回ってジーナの尻を抱えていた。

「今度は俺たちの番だぜ」

「お、俺にも入れさせてくれよぅ」

「しかたねえな、じゃ前に入れろ」

名残惜しげに何度か動いてから、ペニスが抜き取られる。
ふたりの男はジーナの身体を挟みこむようにして膝で立った。
スカートは捨てられ、男たちの手がジーナの両膝を抱えあげる。 片足には、まだショーツが引っ掛かったままだった。

前面の男が体をぶつけるようにしてジーナの膣に侵入してきた。
太く青筋の立ったペニスが狭い膣に押しこまれてゆくにつれ、 最初の男が大量に放出した精液が溢れだしてくる。

「さ、三週間ぶりの女だぁ。き、気持ちいいよぅ……」

男は口からよだれを垂らしながら腰を揺すった。
今度のペニスは前の男よりも太かった。 そのぶん長さはなく、根元まできっちり収まっている。
男の股間に茂る剛毛が露出したクリトリスを擦りたて、 ジーナの口から甘い声が洩れはじめる。

「オレは後ろをいただくぜ」

伝い落ちる精液でしとどに濡れた後門を、 さっきまで膣に入れられていたペニスが引き裂いた。

「あぁーっ!!」

ジーナの絶叫が夜の森に響いた。
頭を振りたくって泣き叫ぶジーナを、男たちは容赦なく責め立てた。
涙に濡れるジーナの視界に、ふと、倒れたままの少年に向かう男たちの姿が映った。
ジーナの口と膣に放出を済ませた先程のふたりだ。

「……!」

男たちのやろうとしていることを悟って、ジーナは叫んでいた。

「やめてぇッ!!」

銃声が、ジーナの叫びをかき消した。
射出されたプラズマに胸を焼き抜かれた少年は、びくんと体を震わせたきり動かなくなった。
その瞬間、ジーナのなかで何かが音を立ててぷつりと切れた。

未発達なアヌスを出入りされる苦痛が。
陵辱される心の苦しみが。
――純粋な快感に転化されてゆく。
――もうどうでもいい。

ジーナは崩壊してゆく心の中で、そう思った。
身体の中で蠢く二本の肉棒が、ジーナに絶え間ない快感を与えてくる。
少年を射殺した男たちは、ジーナのもとに戻ってこようとしていた。 狂宴はまだまだ続きそうな気配だった。





ジーナの上で、男が動いていた。
粘膜を出入りする男のものに反応して、ジーナは切れ切れの声をあげていた。
思考はすでに停止し、そら恐ろしいほどの快感だけが存在した。
生まれて初めての絶頂は、少年が殺されてすぐ、 男たちによって無理やりに与えられた。

もう何度達したのかわからない。
後ろから、あるいは両膝が肩に付くほどに体を屈曲させられて、 何度となく責められた。
膣とアヌスと口と、三ヶ所を同時に犯されたこともあった。

ジーナの身体に群がって最初の欲望を満たした男たちは、 やがて交代でジーナの中に入ってくるようになった。

思い思いの体位でジーナを責め、白濁液を注ぎこんでは次の男に場所を譲ってゆく。
他の者の行為を見て欲望を昂進させているのか、 放出までの時間は誰もが同じように短かった。

口、膣、直腸――。
ジーナはあらゆる箇所で男たちの精を受けた。
すべての体腔が男たちの精液で溢れているような気がした。

体内だけではない。男たちは顔にも胸にも精を放ち、塗り広げた。
涙に濡れた顔も、指の跡が残る乳房も、男たちの生臭い匂いで汚しつくされた。
仰向けになったジーナの臍に、前の男が腹に放出した精液が残っている。
いま責め立てている男が、ジーナの両腿を抱えこんで激しく腰を振りはじめると、 臍からこぼれた精液が胸に向かって流れていった。

「出すぞ……出すぞッ!」

男よりもわずかに早く、何度目かの絶頂がジーナを襲おうとしていた。
自分を貫いているものをより深く迎え入れるため、両脚が男の腰に巻きつけられる。
男のものを包んだ肉の鞘が、きゅんと切なげに引き絞られた。

「――出るッ!!」

子宮の奥に撃ちつけられる精液を感じた瞬間、ジーナは達していた。
ジーナが高みをさまよっているあいだに、男は満足して出ていってしまった。
ジーナは恍惚としたまま、次の男が入ってくるのを待った。

「おい、もういいかげんにしようぜ。兄貴たちに置いてけぼりを喰らっちまうぞ」

「じゃあ俺で最後だ」

ジーナの膣が再び男によって満たされた。
犯されるのもこれが最後なのかと、ジーナは漠然と考えた。

「俺よ、いっぺん首絞めながらやってみたかったんだ。すげえ締まるってホントかね?」

ジーナがその言葉の意味を理解したのは、首に手がかけられてからだった。

「やめ……やめ…て、お願い、殺さないで」

男は愉しげに笑いながら、ジーナの首にかける力を徐々に強めていった。

「締めるの……やるから……やるから」

ジーナは膣を引き絞って、男のものを必死に締めあげた。
それでも男は、薄ら笑いを浮かべていた。

「どのみち、おめえは死ぬんだよ。ボーイフレンドが天国で待ってるぜ」

「やめ、あぐ……たす……が……」

ジーナはもう声を出すこともできず、喉から押し潰されたような声が洩らすだけだった。
酸欠で意識が薄らぎ始める。自分の鼓動が耳を打つほど大きく聞こえる。
膣の締まり具合について感想を述べる男の声が、だんだんと遠くなり、 視界が赤く染まっていた。
突如、銃声が聞こえたような気がした。
錯乱した意識による幻聴でなければ、四回。
それも続けざまに。
膣奥を、精液が叩いていた。
だんだんと戻ってきた視野は、まだ赤いままだった。

いや――これは血だ。

ざくろのように砕かれた男の頭蓋が、ジーナの胸の上にあった。 膣の中で射精はまだ続いている。
死体となってもなお精を放ちつづける男に抱かれたまま、 ジーナは首をめぐらせて周りを見た。他の三人の男たちも、 やはり頭を撃ち抜かれて同じように倒れている。

見たこともない大男が、自分を見下ろすようにして立っていた。
自分が助かったことを認識した瞬間、ジーナの心は暗闇の淵へと落ちこんでいった。


5 (つづくかも)