Beast

by darkmoon





ここはどこ?

何もないところ。

ただ、闇がどこまでも続く・・・・。

私は碇君を捜して歩き出す。



すると、遙か彼方に人影を見つけた。

碇君だ。

彼に近づき、声を掛ける。


「碇君」


碇君は、私を見つめて、優しく微笑んでくれた。


「碇君」


もう一度、碇君を呼ぶ。

碇君は優しい笑顔で、手をさしのべてくれた。


私は嬉しくなって、碇君の方に一歩踏みだそうとした。

その時、私の横をかすめるかのように、誰かが碇君の胸に飛び込んだ。

飛び込んだ勢いで揺れる、赤い髪。

そう、あれはセカンドチルドレン。

いつも、碇君のそばにいる人。

抱き合った二人は、微笑み、見つめた後、口付けを交わす。

頬が動き、中で舌を絡め合っているのが判る。


「いや・・・・・・碇君。いや・・・・・」


私の声など聞こえぬかのように、深く口付けを交わす二人。

ゆっくりと体を離す二人。

口が離れた後も舌は絡まり合い、その舌が離れた後には銀色に光る橋が架かった。


「碇君、碇くん、いかりくん、イカリくん」


いくら呼びかけても、碇君は答えてはくれない。

二人は微笑み会い、抱き合いながら離れていく。


「待って、碇君行かないで」


凍り付いたように、足が動かない。

両手を差しのべ、必死になって呼びかける。


「碇くん行かないで」


どんどん遠くなる二人の影。


「行かないで、いかりくんいかないで」


二人の姿が、見えなくなって行く。


「いかりくんイかないで、イカリくんイカナイデ」


目から溢れ出した涙で、もう何も見えない。



「イカリクンイカナイデ、イカリクンイカナイデ・・・・・・・イヤァァァァァァァッ」
























目に飛び込んできたのは、薄汚れたコンクリートの天井。

泣きながら両手を天井に向かって差し伸べている。


ここは私の家。


手を下ろして、周りを見回す。

壁にはクリーム色の壁紙が貼られ、タンスや鏡が昔とは違う証のように置かれている。


ゆっくりと起き上がり、ベッドを降りようとしたとき、碇君がキッチンから声を掛けてきた。


「どうしたんだい?レイ」


優しく微笑む碇君に飛びつくと、私は泣き出した。


「イカナイデ、イカナイデ」


飛び付いた私に一瞬驚いた碇君は、また微笑みを浮かべて優しく頭を撫でてくれた。


「僕はどこにも行かないよ。怖い夢でも見たのかい」


優しく抱きしめながら、私の耳元でそう囁いた。

震えながら碇君の首にしがみつき、先ほどの夢の内容をそのまま答える。




私の話を聞いていた碇君は、背中を撫でながら答えた。


「大丈夫だよ。僕はここにいる。残された生命を、君と共に生きて行くことが僕の誓約、僕に託された絆だからね。レイのそばを離れたりはしないよ」


「ほんとに?私を捨てたりしない?ずっと私のそばに居てくれるの?」


「アダムに掛けて、誓うよ」


碇君はそう言うと私の顎に手を当て、上を向かせると口付けをくれた。


「んっ・・・・・・ふんっ・・・・・・」


碇君と私の舌が絡み合う。

私の唾液と碇君の唾液が一つになる。

一つになること・・・・・・それはとても気持ちのいいこと。

ゆっくりと碇君が離れていく。


離れたくなくてしがみつき、少しでも長く舌を絡めようと背伸びをする。

舌が離れた後に、夢で見たように銀色の橋が架かった。


「いかり・・・くん」


しがみついたまま、碇君の首に舌をはわせる。

碇君の足を挟み込み、私自身を押しつける。


「いか・・・り・・・・・・くん・・・・・・しよ」


そう言いながらワイシャツのボタンを外していく。

シャツをはだけさせ、のぞいた乳首に舌を絡ませる。

右手をゆっくりと下ろして行き、それを包み込むように上下に擦る。


「うっ・・・レイ・・・・」


呻く碇君を上目で見上げながら、ズボンのベルトを外しファスナーを下ろす。

ブリーフの上から少し強めに擦ってあげると、碇君は気持ちよさそうに目をつぶった。


「クスクスクス」


少しずつしゃがみながら、キスをしていく。

そして跪いた私は、碇君のブリーフを引き下ろす。


「きゃっ」


ブリーフに押さえつけられていた碇君のモノは、解放された途端に跳ね上がり、私の頬をかすめて跳ね起きた。


頭のしわの寄ったところに口付け、舌をはわせる。

そうすると、碇君はとても喜ぶ。

目を閉じて気持ちよさそうにしている碇君を上目で見ながら、それを唇で包み込むように頬ばっていく。


「ああっ・・・・・レイ、レイ」


頭を舌でなめ回しながら、ゆっくりと奥まで頬ばっていくと、私の髪をくちゃくちゃにしながら碇君が呻く。

ゆっくりと頭を上下させ、碇君のモノを唇で扱く。

ちゅくちゅくとしめった音をさせながら頭を上下するのと同時に、下にある袋を優しく揉んであげる。


「レイ・・・・・いい、いいよ」


碇君のモノがひくひくしてきたところで、口から出すと竿を手でしごきながら笑い掛ける。


「碇君。ベッドに横になって。今日は私がして上げる」


そう、それは碇君が教えてくれた事。

心も体も一つになるよりも気持ちいいこと。

一つに解け合うと、二度と手に入れられないモノ。



碇君の体を跨ぎ左手でモノを支え、右手の人差し指と中指で私を開く。

クチュッと音がして私が開かれると、そこから垂れたヨダレが碇君のモノを濡らしていく。


ゆっくりと腰を落としてゆくと、碇君のモノがゆっくりと私の中に入ってくる。


「はあっ・・・・あああっ」


碇君のモノが入ってくる。

この感触がとっても気持ちいい。

だから一度に入れたりしない。

碇君のモノが、私の中の壁を擦りながら、じわじわと入ってくる。


「くふっうっ・・・・・・」


それが私の奥を突いたとき、軽く達してしまった私は碇君の胸に倒れ込んだ。

碇君が優しく髪を撫でている。

その心地よさにうっとりとしながらも、私の中でひくついている碇君のモノを感じて、体を起こした。


「じゃあ、動くね」


碇君の胸に手を突いて、体を前後に揺らせて行く。

碇君のモノが中を擦りあげている。

碇君のモノが奥を突き上げる。

私の体は私の意思を離れ、ただただ快楽のために動いて行く。


























明かりを落とした部屋の中に、モニターの光だけが煌々と輝いている。

画面の中では、蒼銀の髪の少女が銀髪の青年の上で一心に腰を振っている。

落とされたスピーカーから、かすかに少女のあえぎ声が漏れ聞こえてくる。

モニターの置かれた机に座る男に、その横に立つ初老の男が話しかけた。


「全く、おまえの息子も困ったことをしてくれた物だ」


話しかけられた男は、まるで聞こえてなど居ないかのように机にひじを突き、口の前で手を組んでモニターを凝視している。


「今のところはフィフスが押さえてはいるが、何時サードインパクトを起こすかわからんのだぞ」


そう言って男の方に目を向けるが、なんの反応も引き出せはしない。


「で、どうするね?シンジくん達を連れ戻すのかね?」


「その必要はない」


そう告げる男の横顔を、おもしろそうに見つめながら初老の男が続ける。


「おまえにも親としての愛情があったということか」


「あれはもう使えんよ。たとえ連れ戻したとしても、今のリリスを満足させることなど出来はせん」


そう言いながら、男はモニターを見続ける。

その画面には、銀髪の青年の下で腰に足を絡め、ヨダレを流しながら白目をむき一心に腰を振る少女の姿があった。


「赤木くんの方はどうだね」


モニターから目を逸らし、首を振りながら初老の男が聞く。


「使えるまで2年はかかるそうだ」


「2年か。それまで彼が根を上げたりはしないかね」


2月前から地下に籠もりっぱなしの女性を思い浮かべる。


「問題ない。アレはシンジのためで有れば、己が死すこともいとわんよ」


モニターでは四つん這いになった少女の腰を掴み、自分の腰を叩きつけている青年が映っている。


「リリスがアダムを取り込んでしまった今、アレにとっての存在意義はシンジの事のみだからな」


「そうか・・・・では私はゼーレを始末する計画に戻るよ・・・・そうそう、ユイくんがたまには帰ってこいと言っておったぞ」


初老の男は振り向き、扉をくぐるときに思い出したように男に告げてその部屋を出ていった。

















「・・・・・ああ、判ってるよ・・・・・・・ユイ」




モニターから目を離さずに男は呟く。

画面の中では少女が、座り込んだ銀髪の青年の膝に座り、抱きついた腕で髪をかき回して腰を振りまくっている。

絞られたスピーカーからは、獣の鳴き声のような音が鳴り続いていた。








Fin